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子どもたちのプロセスや、気付いたこと、お知らせなど

自然

時間が経てば、なじむもの。

時を過ごせば、やわらぐもの。


「自然」と

時がなんとかしてくれる。


それもあるかもしれないけれど、

それだけでしょうか。


その時の中で、


お互いを見つめたり、

ぶつかったり、

折り合いをつけたり、

話してみたり、


そんな、

少しずつの「歩み寄り」 が

「同じ時間」として積み重なって、

いつしか寄り添い合えるようになる。


決して「時」がそうしたのではなく、

「自分」でそれを選んでいったのです。

自発的に。




なんの話かというと、

うちの猫の話(笑)


うちには、たくさんいる猫の中でも

2匹だけ、毎年正確に年齢を思い出せる子がいます。


10年前、我が家にやってきた

「フク」と「ナミ」。


被災した保護猫として引き受けたのでした。


当時、行き場のない動物達が本当にたくさんいる中で、

居ても立ってもいられず連絡し施設に向かったのですが、


やはり「飼いやすい」子はどんどん貰われていく現実があり。


私たちも聞かれました。

「どの子がいいですか?」


「選ぶ」ことなどできない。

そして口から出たのが、

「一番、貰い手がなくて困っている子を引き取ります。」


そこで出会ったのが2匹。

1匹は、ゲージのはじっこで石のように固まっている。

片や、隠れてしまってどこにいるのかも分からない。


スタッフさんが潜り込んで、

そ~~~っと引っ掛かれないようにタオルに包んで、やっとこさキャリーケースに入れてくれた姿は忘れられません。


おびえておびえて。


家に来ても、

ごはんも食べずに、

ケースからも出てこずに、

いるのか、いないのか、幻か(笑)


いつしか、


姿は見せてくれるようになり、

猫同士では一緒に寝るようになり、


今では、


安心した目を向けてくれ、

ゴロゴロと甘え、

お腹を見せてくれるようになりました。


ようやく。

10年かかりました。

色々ありました。


天国にいった先輩猫もきっとたくさんの事を教えてくれたことでしょう。

「時」も味方してくれたかもしれません。


でもね、

歩み寄ってくれたのは他でもない

この2匹自身。


無理はせずとも、

「自分の中から」一歩ずつ踏み出してくれたのです。



「自然」は

「しぜん」と、もうひとつ

「じねん」とも言うそうです。


「自ずから然る」(おのずからしかる)という意味だそうです。


「自ずから」なんですね。

人任せじゃない。

ましてや人のせいでもない。


動物のすごさはこのような姿に感じるのです。

本当に、学ばせてくれます。

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