ごあいさつ
現代は「情報」であふれています。簡単に手に入る知識、方法、物。
その中で、何を選択し、何が「正しい」のかを常に迫られています。
生きる上でルールは必要です。
しかし、いつのまにか「決められた形」の中に閉じ込められて、
「新しい形」を生み出す力が奪われていると感じるのは気のせいでしょうか。
特に、子どもたちは顕著です。
子どもは無限の可能性(スペース)をもっています。
しかし「自分のスペース」を探る前に「外からの答え」を
持ってこようとする子どもたちに出会います。
そしてはじめに言うのは、
「~しなきゃダメだから」
「怒られるから」
「いい子にしなきゃ」
それは「受け入れてもらいたい」「認めてほしい」という
純粋な心の表れでもあります。
では「いい子」とはどんな子でしょう。
「正しい」とは一体どんなことでしょう。
私にもその答えは分かりません。
「関わり」の中で、その都度答えが変わるからです。
護山 瑤 もりやま はるか
高等学校の演劇科、青年座研究所にて
演技を学ぶ。
その後、ミュージカル等の舞台や
映画、ナレーション、コーラスなど、
活動は多岐にわたる。
また、劇団ひまわり等のプロダクションにて、
幼児から成人までの演技、ボイストレーニング講師を
10年程務める。
その中で「評価される」ということを一度はずし、
「自分」というスタート地点に戻ることで、
表現が自由で豊かになることを実感する。
無理をせず、自然と個性が引き出される「プロセス」を
大切にしている。
まずは「答えを自分で探すこと」
大変ですが、それをやり始めると生き生きし出します。
周りがおもしろがると、どんどん「自分」を発揮します。
信頼されている喜びを身体いっぱいで表現します。
そしてこちらから手を出そうとする前に、
自ら手を伸ばし始めるのです。
そして、それを「継続」すること。
その場で結果を求めるのではなく、
受け入れ、認め、見守り、待つことで、
必ずその子らしい個性が出てきます。
そしてそれは、
大人である私たちも同じだと思うのです。
ひたすら前へ進むだけでなく、ときに立ち止まり、「まるごとの自分」を
じっくり感じる時間、心。そして、それを自由に表現できる場。
それが今、必要だと思っています。
スペースまるは、なにかを「出来るようにするための場所」ではありません。
様々なワークを通して、自分を感じ、考え、伝える「場」です。
自分の中から「生み出す力」。
それはきっと「生きる力」に繋がると信じています。